圧倒的なコストパフォーマンスを誇るMelda ProductionのTurboシリーズ。今回はその中からクリエイティブ系ディレイ全部入り的な【MTurboDelay】を紹介します。
【MTurboDelay】は、デジタル、アナログ両方からインスピレーションを得た40種類の異なるデザインのディレイが詰め込まれたモンスター・ディレイ・プラグインです。
つまり、ディレイペダルを40個買うのと同じようなものです。
ちょっと物足りないトラックにかけたり、作曲の足がかりにシンセやギターにかけて弾いたりするのに最適な個性的なディレイがたくさんそろっています。
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目次
MTurboDelayの特徴と機能紹介
とくかく種類が多く紹介しきれないので是非デモ版とかで実際に使ってみて欲しいところですが、一応ざっくりとした傾向なんかを見ていきたいと思います。
Delay
他のターボシリーズと同じく左側でタイプを選んで右側のメイン画面で調整する感じになります。
カテゴリーはDelay、Creative、Multitapの3つで、Delayは通常のディレイ系になります。

普通のデジタルディレイやテープディレイ、ヴィンテージ風など色々入っています。
EQ(もしくはフィルター)やパン、ステレオの調整、ピンポン、ダッキングなどが付いているものも多く、非常に使い勝手がいいです。
モノラルのトラックをうっすらディレイかけステレオにしたり、パンをふって反対側にディレイを飛ばしたりという処理も簡単にできます。
Creative

上のDelayセクションにも既にかなりクリエイティブなディレイが紛れ込んでいましたが、こちらはさらにエフェクティブなディレイがそろっています。
既存のトラックにかけるよりも演奏しながらいじっていった方がインスピレーションが湧いて良さそうです。
Multitap

ピッチシフトやフォルマント、モジュレーションマトリックスを備えたものなど、マルチタップ縛りで6種類もあります。
リズムネタや変調サウンドから元がわからない系まで色々できちゃいます。
音の傾向
「これだけ入っていればもうディレイプラグインは買わなくていいじゃん!」とは残念ながらいかないのがMeldaさんのお家芸。
40種類もありますが、微妙な質感の違いで種類が増えているというよりは機能の違いで増えている感じですので、割とトーン的なバリエーションは多くないと感じました。
その代わり、リバース、フリーズ、グラニュラーなどの機能から、ディストーション、コーラス、リバーブなどのエフェクトやモジュレーションまで、様々な機能や処理法が試されており、どちらかというと「面白い」ディレイが多いのが特徴かなと思いました。
参考動画
まとめ
というわけで、いかにもMeldaらしいプラグインとなっております。
どちらかというと積極的に音作りをするようなディレイタイプは多い一方で、楽器に合わせてディレイの質感で選ぶというのがちょっと苦手な印象があります。
ですので、ミックスの隠し味などで使うよりもクリエイティブなステージの方がより力を発揮するプラグインだと思います。
一度触ると朝から晩まで音作りしてしまうと思います(その過程で曲のアイデアが数曲できるかも?)ので、ぜひお試しください!
もう少しコンパクトな方がいいなって方は、グラニュラーがめっちゃキレイなAudio Damageの【Other Desert Cities】(レビューブログはこちら)、
ヴィンテージなテープエコーが好きな方は、Rolandの「Space Echo」を再現したCherry Audioの【Stardust 201 Tape Echo】(レビューブログはこちら)もおすすめです!