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ハードウェアからプラグインまで幅広く展開しているイタリアの老舗メーカー IK Multimedia のフィジカル・モデリング・ベース・インストゥルメント【MODO Bass】の紹介です!
物理モデリングによる柔軟な音作りと細かい奏法コントロールによる高い表現力、そして有名なベース・モデルを22種類も収録した高いコストパフォーマンスにより人気のあるベース音源です。
私はギタリストでベースの経験も多少あることから打ち込むよりも弾いてしまった方が早いのですが、だいぶ前から自宅にベースがない状況が続いてまして、
「ベースを買うか?でも置くスペースが必要だしベース音源でもいいかな?ま、もうちょっと考えよー」というのを繰り返していました。
MODO BASSはテキトーにベタ打ちしてもそれなりに聴けるトラックになるし、こだわろうと思えばかなり詰められるのでかなり使いやすいプラグインですね。
そしてベース購入は遠のきました。
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目次
物理モデル vs サンプル
では、まずは一応「ふぃじかるもでりんぐってなーに?」という方のために簡単な解説を。
楽器の音源には物理(フィジカル)モデリングとサンプルベースの2種類があります。
ざっくりと比べるとこんな感じ。
サンプル | 物理モデリング | |
---|---|---|
方式 | 実際の楽器の音を録音したものを鳴らす。 | デジタル合成で楽器の音を再現。 |
特徴 | 録音時の空気感のようなものがあるので、よりレコーディングに近い自然さがある。 | 音作りの柔軟さと細かい響きや強弱の再現に有利。 |
仕様 | リアルな音を得ようとすると、録音した音を沢山用意する必要があるため容量が増える。 ストレージが沢山必要。 | リアルな音を得ようとすると、より細かい処理が必要になるためCPUへの負担が増える。 高い処理能力が必要。 |
サンプルは音がリアルな反面演奏性の自然さが課題になり、物理は演奏性がリアルな反面音の自然さが課題になる感じですね。
ただ、最近はその辺を上手くカバーしている音源が多いためその差は大きくない傾向にあると思います。
環境的にも、サンプルを使っていながら特殊な圧縮技術で容量をかなり抑えられていたり、物理モデリングでも特別なプログラムで比較的CPU負荷が抑えられているケースもあったりします。
ただ、そうは言ってもサウンド的に少し傾向が違いますので最終的には好み選ぶ形になります。
MODO BASS 2 の特徴と機能紹介
モデル
収録されているベースのモデルを切り替えるセクションです。
内蔵のパターンを再生しながら切り替えていくこともできますよ。
通常盤は22のモデルが全部が入っています。
- Violin Bass・・・Hofner® Violin Bassを参照
- Thunder Bass・・・Gibson® Thunderbird Bassを参照
- Studio Bass・・・Yamaha® TRB 5P Bassを参照
- Rick n’ Bass・・・Rickenbacker® 4003 Bassを参照
- Metal Bass・・・Dingwall® Combustion 5-string Bassを参照
- Japan Bass・・・Ibanez® Soundgear (SR) Bassを参照
- Imperial Bass・・・Fodera® Imperial Custom 6-stringを参照
- Flame Bass・・・Warwick® Streamer Bassを参照
- Devil Bass・・・Gibson® EB-0を参照
- Bass Man 5・・・Music Man® StingRay 5-string Bassを参照
- Fretless Jazz・・・Fender® Jaco Pastorius Jazz Bass®を参照
- Fusion J-Bass・・・Fender® Marcus Miller Jazz Bass®を参照
- Punk Bass・・・Fender® Mark Hoppus Jazz Bass®を参照
- Modern J-Bass・・・Fender® Jazz Bass®を参照
- ’70s P-Bass・・・Fender® Precision Bass®を参照
- ’70s J-Bass・・・Fender® Jazz Bass®を参照
- ’60s P-Bass・・・Fender® Precision Bass®を参照
- Studio Upright・・・ジャズ・アップライト・ベースを参照
- Rockabilly・・・ロカビリー・アップライト・ベースを参照
- Horn Bass・・・Danelectro® Longhorn Bassを参照
- Fretless Bass Man・・・Pino Palladino Fretless Music Man® StingRay Bassを参照
- Aluminum・・・Noah Paraffina Bassを参照
公式サイトのをそのままリストアップしてみましたが、いや壮観ですね。
プレイスタイル
奏法に関する設定をするセクションです。
演奏方法はフィンガー、ピック、スラップ(コントラバスはピチカートとスラップ)から選べます。
もちろんキースイッチで1音ごとに変えていくようなこともできますよ。
また、演奏するポジション(ネックよりとかブリッジよりとか)も指定できます。
その他にもかなり細かく指定できます。
- STROKE・・・オルタネート、ダウン(人差し指)だけ、アップ(中指)だけを選択可。スラップ時はスラップのみ、プルのみ、AUTO切り替えの選択。
- TOUCH・・・タッチの強さを3段階で調節。
- SCRATCH・・・ピックの暑さをモデリング。
- Muting・・・パーム・ミュートの具合をコントロール。
- LET RING・・・サスティンを残す。コードなどで弾く時に。
- FINGERING・・・左手のポジションについての設定。
- OPEN STRING・・・開放弦を使う。
- DETACH NOISE・・・弦を押さえたり離したりする時のノイズ。
- SLIDE NOISE・・・フレット間を移動する時のノイズ。
ストリング
主に使用する弦について設定するセクションです。
- FINGERBOARD・・・フレットのあり/なしを選択。ちゃんとスライドの感じやヴィブラートも変わります。
- STRINGS・・・ベースの弦数(5、4、6弦)を設定。
- DROP・・・ドロップDチューニングにできます。弦が緩んだ感じもきちんと再現。
- ACTION・・・弦高の設定。低く設定した時のフレットにあたる音なんかも表現されています。
- TYPE・・・張る弦のタイプを選択。
- GAUGE・・・弦の太さ。
- AGE・・・弦の使用度合いを選択。
- A REFERENCE・・・A音の基準周波数を設定。
ピックアップとマイク
ピックアップを変更したり、ダブルベースの場合はマイク&ピエゾについて細かく設定できます。
ピエゾとミックスしたりもできますし、ピックアップの位置も変えられちゃいますよ。
楽器の改造はロマン。
アンプとエフェクター
楽器本体だけでなく、アンプとエフェクターもいじれます。
アンプはソリッドステートとチューブの2種類、
ストンプはオクターバー、ディストーション、コーラス、コンプ、ディレイ、フィルター、EQから選べます。
また、AmpliTube CSと連動させることもできるようです
パターン
内蔵のMIDIパターンを選ぶ使いやすいブラウザです。ジャンルやテクニックなどで選べます。
各パターンはドラッグ&ドロップでDAWに貼り付けることができます。
ジャストのタイミングで打ち込んでもそれなりにグルーヴしてるのはなんでだろ。
コントロール
奏法などのMIDIコントロールです。
ヴィブラート、ハンマーオン、プルオフ、ハーモニクス、ゴーストノートなどなど、細かい奏法のキースイッチを駆使してこだわりのベースフレーズを打ち込むことができますよ。
もちろん弦の指定もキースイッチでちゃんとできます。
CPU
CPUへの負荷は思っていたほどではありませんでした。
同じMODOでもドラムと比べるとものすごく軽く感じます。
参考動画
まとめ
もうそれ絶対ベース弾けるだろっていうくらい細かく作り込むことができますが、一方で雑に打ち込んでもそれなりな感じになりますし、パターンの貼り付けでも作れますのでベースに詳しくない方でも使えます。
また、ベースのモデルも沢山入っていますので、まず対応できないジャンルはないと思います。
ところで、楽器は演奏するだけでなく、特にエレキ系はその周辺に楽器収集沼、本体の改造沼、弦沼、アンプ沼、エフェクター沼など、気づけばお財布が空になっているような危険な沼が沢山あります。
そういった沼欲求をある程度満たしてくれるという副次的な効果も MODO BASS に期待できるような(?)
マーカス・ミラーやジャコ・パストリアスのモデルからDingwallのファンフレットまでありますから、それらを切り替えて鳴らすだけでもテンション上がりますよ。
幅広く使えるハイ・クオリティなベース・ギター音源をお探しの方はぜひ試してみてくださいね!
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