4トラックのカセットレコーダー「ポータスタジオ」を元にしたサンプラー風のインストゥルメント!Robotic Bean【Portatron】使い方&レビュー

MTR」もはや死語でしょうか?

でも数年前には奥田民生氏が自身の曲をMTR(オープンリールだけど)でセルフカバーする企画で改めてアナログテープとDIYの良さを広めたし、
近頃はテープサチュレーション・プラグインがブームっぽいし、

で、ビット数とサンプリング周波数上げてさらに高スペックPCでオーバーサンプリングエフェクトをぶん回してるような方々も、結局アナログとかヴィンテージとかローファイとか好きなんじゃんって思う今日この頃。

ってことで、今回紹介するのはハンドクラップ音源でお馴染みのRobotic Beanの新製品【Portatron】です。

Portatron】は80年代のホームレコーディングに欠かせなかった4トラックレコーダー「ポータスタジオ」を元にしたサンプラーのようなインストゥルメントです。

テープならではのローファイサウンドや揺らぎやノイズ、また早送りやリバースなどの効果も取り入れることができ、アイデア次第で色々面白いサウンドを作ることができるプラグインです!

Portatron の特徴と機能紹介

見た目は完全に昔懐かしMTR。

ですがここに何か録音していくわけではなく、基本的には各トラックにサンプルを読み込んで使用します。

テープを使った4トラックのサンプラーと思ってしまっていいと思います。

ミキサー

4トラックのミキサー・セクションです。

  • サンプルスロット・・・クリックするとサンプルを選ぶディスプレイが開きます。付属するライブラリから選んでもいいし自前のサンプルを読み込んでもOKです。
  • DRIVE・・・テープサチュレーションです。テープレコーディングをシミュレートしているので上げるとノイズレベルが下がります。
  • EQ・・・ハイとローのみのシンプルなシェルビング・フィルターです。
  • エフェクト・センド・・・ディレイとリバーブに送ります。ポスト・フェーダーなのでボリュームを下げるとセンド量も下がります。
  • PAN・・・普通のパンです。
  • フェーダー・・・ボリュームです。サンプルをロードしていなくてもノイズが鳴りますので、使わないトラックはフェーダーを下げておくと良いでしょう。
  • ソロ/ミュート
  • マスターフェーダー・・・後段にリミッター付き。

こんな感じの充実したサンプル・ライブラリが付いてきますので、サンプルをあまりお持ちでない方も安心してガッツリ使用することができます!

テープ・エディター

ロードしたサンプルのループ範囲やロケーターマーカーなどの設定をする画面です。
トラック別にリバースなんかもできます。

DAWみたいに上のタイムライン上をドラッグすると拡大/縮小できます。

テープ

テープ・ループの再生や速度などの諸々をコントロールするセクションです。

  • Current Time・・・現在の再生位置がディスブレイに表示されます。
  • RTZ・・・Return To Zeroボタン。瞬時にテープループの開始位置に移動します。MIDIキーボードのC#1でもトリガーできます。
  • Locators・・・L1~L3ボタンを押すか、MIDIキーボードのF#1、G#1、Bb1でテープループ内の3つの位置にジャンプすることができます。ロケーターは手動で頭出ししてSETを押すという昔ながらのやり方と、テープ・エディター画面のハンドルで設定することができます。
  • テープハッチ・・・真ん中にあるテープをクリックするとテープのデザインが変わります。それだけです。
  • Auto RTZ・・・ON KEYの場合はキーが押されるたびにテープループの最初にジャンプ(リトリガー)します(レガートで弾くとリトリガーなし)。ON BARにすると1、2、4小節ごとにテープループの先頭にジャンプするようになります。
  • Normal / Chrome・・・テープタイプを選ぶことができます。

トランスポートはMIDIキーボードでコントロールすることもできます。
リバースボタンが付いているのが良いですね!

テープ世代にはたまらんです!

熟練の頭出しテクを思う存分発揮できますよ。

メモ

Auto Play/Stop がアクティブな場合、ポータトロンはDAWと一緒に再生を開始、停止します。

曲中の好きなタイミングで鳴らしたい場合は、Auto Play/Stopのオートメーションを描くか、再生やストップなどをMIDIで打ち込むかすればOKです。

もちろん巻き戻しやリバースも好きなタイミングで入れることができます。

が!テンポを同期する(Tempo Sync.的な)機能はありませんので注意してください。

  • Noise Level・・・テープのヒスノイズレベルをコントロールします。昔のシステム通り各トラックごとにノイズが発生するので、4トラックフルに使って「ノイズでかすぎじゃね?」と感じたら下げましょう。
  • Dropouts Amount・・・ドロップアウト(テープの劣化による現象)をシミュレートします。
  • Wobble・・・異なるテープ・スピードの変調による複合的な効果を調整します。
  • Lag・・・テープスピードを変化させる時のラグの長さをコントロールします。大きくすると、Play/Stop時やキーボードでの演奏時にポルタメントやグリッサンドが得られるようになります。
  • Tape Speed・・・テープの再生速度を速くしたり遅くしたり。

Wobbleの詳細設定

右上のメニュー、もしくはコントロールパネル四角の小さいネジをクリックするとパネルが開き、Flutter Frequency、Flutter Amount、Wow Frequency、Wow Amount、Drift Amountといったパラメーターを調整することができます。

サンプラーみたいにプレイできる

Portatoronはメロトロンのようなサンプラー音源としてキーボードなどでサンプルを演奏することができます

その際のピッチの変化はテープの再生速度を変えて変更していますので、元サンプルより高いキーを弾くとテープの回転が速く、低いキーを押すと遅くなるのが見た目にもわかって面白いです。

エフェクト

エフェクトはディレイリバーブの2つが付いてまして、それぞれのトラックからFXセンドで送れます。

ディレイ、リバーブともにTILT EQを搭載しているのが特徴的ですね。

参考動画

メーカーによる紹介動画

デモ曲作ってみた

ピアノ、テルミン風、PADとキーボードはPortatronのプリセットを使っています。

LogicループのリズムセクションとLogicコントラバスは一度書き出してPortatronに入れ直してみました。

まとめ

代表的な使い方としては次の3つになりますが、

  1. 曲のテンポに関係なく鳴らす幻想的なパッドや怪しいベースや効果音などのドローン的な使い方
  2. サンプルをキーボードで演奏するメロトロンサンプラー的な使い方
  3. フェーダーで各トラックにロードしたコードやアンビエンスをクロスフェードさせていく使い方

他にも何か面白いことができそうなプラグインです。

テープによる効果も細かく調節できますので、手持ちのサンプルを読み込んでお好みの味付けをするだけでも良いと思います。

個人的にはメロトロンが好きなのでサンプルをレイヤーしてプレイするのが気に入りました。
またモダンなドラムループもたちまちローファイで味のあるループに早変わりするので、マーカーを打ってプレイするのも楽しいですよ。

ぜひお試しください!

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