洗練された機能とデザインが特徴のオーストリアのデベロッパーsonibleから、AIを使用したsmartシリーズの最新作【smart:comp 2】がリリースされました。
AIによるパラメーターの自動設定と細かいところまでいじれる豊富な機能により、ひどいコンプアレルギーを患っている方からコンプ仙人まで最大限の恩恵を受けられるコンプレッサー・プラグインです。
- RMSでマッチしてくれるオートゲイン
- ソフトクリップ・リミッター
- Dry/Wet
- サイドチェイン・ダッキング専用モード
- Mid/Sideモード
- オートリリース
- サイドチェイン・フィルター
- コンプのキャラクターを調整
- アタックとリリースのカーブ調整
わからない用語がありましたらこちらのサイトが便利です!
目次
smart:comp 2 の特徴と機能紹介
初めてプラグインを開くとsonibleお馴染みのチュートリアル・ツアー(実物は英語)がありますので、簡単に使い始めることができます。
チュートリアル


プロファイルは豊富に用意されています。
プリセットではありませんので「この楽器にはこういう設定を適用する」というものではなく、ちゃんとソースを分析した上で設定してくれます。
ですので同じDrum Busだったとしてもオーディオソースが違ければ違うセッティングになるということですね。



オートリリースが付いているのが良いですね!
コンプレション・スタイルは左にいくほどクリアでモダンなタイプになり、右にいくほどウォームでパンチのあるヴィンテージ風な感じになります。


スペクトラル・コンプレッションがめちゃくちゃ便利です!
特定の周波数を狙ってかけるのも良いし、選んだバンドとそれ以外への適用具合をスペクトラル・リンクでシームレスに調整できますのでコンプのキャラクターを作るのに使っても良いかもです。


モニターも豊富で、どういうタイミングでどのくらい圧縮されたかが波形やコンプレッション・グリッドなどでこれでもかと視覚的にわかるようになっています。
設定は8つまで比べることができます。

別な数字を選んで違うプロファイルを試しても良いし、ドラッグ&ドロップで別な数字に設定をコピーして微調整して比べることもできます。
Transfer Function
左上のライブラリーと2つのポイントをドラッグすることで、より複雑な圧縮を適用することができます。

左側のコンプレッション・グリッドは線が接近しているところは圧縮されていて、離れているところは拡張されていることになります。


マルチバンドコンプともまた違う感じですので、使いこなせると強い味方になりそうです。
ちなみに、ちょっと分かりにくいですが、スレッショルドと交わる所にある小さい点がKneeです。
Sidchain filter
高度なサイドチェイン・フィルターも備わっています。

Spectral Ducking
外部からのサイドチェインにももちろん対応していますが、それだけではありません。
左上のext.sidcheinボタンをオンにするとモニターや下のスペクトラル・コンプレションの表示がスペクトラル・ダッキング専用の画面に切り替わります。

かかり方も視覚的にわかりやすいですし、特定の周波数バンドを狙ってかけるのも簡単にできます。
ステレオとMid/Side
ステレオモードではチャンネルリンクで左右同じにも、独立にもできます。
Mid/SideではMidとSideを個別に処理することができます。(MとSをクリックすると切り替わります)

Input riding
インプットレベルのばらつきを一定範囲に収めてくれる機能です。

色が変わっているところが補正された部分で、オフだとコンプに引っ掛からないところが補正されたことにより軽くかかるようになってます。

セクションごとのレベル差があるトラックなんかに便利!
CPU
こういう日常使いするようなプラグインはやっぱりCPUの負荷が気になるところですよね。
オフだとこんな感じで、

オンにするとこれくらい。

ちなみにPulsar Audioの【1178】(レビュー記事はこちら)でこれくらいです。


流石にめっちゃ軽いとはいかないですが、ものすごく重いというほどでもありませんね。
参考動画
まとめ
AIによる自動設定が一番のウリではあると思いますが、それを抜きにしても痒い所に手が届く優れものです。
すでにコンプレッサーに慣れていて知識もある方は、使えるツールが豊富にそろっていますので狙ったサウンドに持って行きやすいと思います。
コンプ初心者はプロファイルとAI先生の設定を参考にしつつ、ちょっと慣れてきたら豊富なモニターで確認しながら自分で微調整してみたりする、なんて流れも良いかもしれません。
ただ、いきなり全ての機能を駆使しようとするとちょっと難しいし、沢山いじれば良いというものでもありませんので、必要な機能を必要な時に使っていく感じでOK。
唯一気になった点はバイパススイッチの場所くらいでしょうか。
一家に一台自信を持ってオススメできるコンプですので、ぜひお試しください!
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