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先日、アコラでの演奏会で19世紀ギターを弾かれた方がいました。
最近購入されたそうで、いい音だしてました。
19世紀ギターもモダンギターと違った音がしていいですよね。
しかし、そんなHさんは調弦でちょっと迷っているようでした。
以前A=415Hz(バロックピッチ)で演奏したところ「ちょっと暗くね?」と言われたそうで、今回は430Hz(古典ピッチ)で演奏しました。
ところが、今度はうちのヨメが「なんか違和感ある」と言い出しました。
415Hzともなるとほぼ半音なので、現代の基準ピッチからすると移調したようなものですからね。
また微妙に低いというのも、人によっては(特にクラシック人は高め癖がありますので)耐えられないものです。
Hさんが演奏したのはパガニーニだったので、430で良いような気がしますが、この古楽器と古典調律ってのはなかなか難しいというか何と言うか、色々と分かれるところなのです。
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目次
古楽演奏の選択肢
- 楽器を、当時の物を使うか今のものを使うか
- 調律を、当時の物を使うか今のものを使うか
- 演奏を、当時の様式を忠実に再現するかしないか
- 衣服を、当時のコスプレをするかしないか・・・
・・・などなど
さらに、それぞれ
- 忠実に再現する
- そこそこ忠実に
- まあ雰囲気だけ
- 別にいいんじゃね?
と度合いもあります。
当時の楽器は使うけど演奏はそこまでマニアックに再現しないとか。
もっとも当時の運指とかも楽器の都合がありますので、今の楽器で弾いたらこっちの運指で弾いた方が同じ感じになる、なんてこともありますね。
これらはギターに限らず、ピアノやフルートなど、どの楽器でもある問題です。
昔のピッチってどうだったの?
当時のピッチの調べ方
さて、ピッチについてですが、そもそも、どうやって当時のピッチが分かるのかといいますと、代表的な調べ方はパイプオルガンでしょうか。
ま、残っているパイプオルガンを調べるわけですね。
基準ピッチって昔からあるの?
そこいくと、実際にはかなりのばらつきがあるのがわかります。
もちろん昔は世界基準ピッチみたいなのはありませんから当然ですね。
ですので、地域によっては今よりも高いこともあるわけです。
つまり、バロックピッチとかも、まあだいたいそんぐらいが主流だったと思うから、それで弾くとバロックっぽいかもよ?くらいのものと考えたほうがいいでしょう。
どうアプローチするのが正解なの?
結局のところ、バロック時代の方々は自分達を最先端だと思っていて、バロック時代だとは思っていないわけですから、今の我々の感性的にバロック風に感じるかどうかが重要だと思います。
ですので、古典調律を採用される場合は、その曲に合っているかどうか、古典だったらちゃんと古典風に聴こえるかどうか、聴いて感性で判断すればいいのではないでしょうか。
ようは好みの問題だということです。
作曲家に失礼だ!などとは思わなくて大丈夫です。
そんなバラバラピッチ時代にちゃんと合わせて合奏をし、楽譜の書き込みも少なく、細かいところは演奏家にまかせ、自分もアドリブで曲を変えちゃったりしていたような方々が、それくらいでわざわざ化けて出るとは思えません。
自分はどうなん?
で、私的にはどうかといいますと、バロックは415くらいまで下げちゃって問題なし、むしろそれくらいの方が好きかも。
逆に古典はあまり下げないほうが好みです。
演奏する時はどちらも標準ピッチで弾いていますが、バロック系は442ではあまり弾きたくないところです。
今後下げて弾くこともあるかも?
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